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干支てぬぐい「ワオキツネザル」ができるまで

今さらかもしれませんが、
今年の干支てぬぐいの「ワオキツネザル」ができるまでの
制作過程をご紹介します。

この「ワオキツネザル」のデザインでは、
いつもと違う手法に、ひとつ挑戦しています。
それはハーフステップというパターンの作り方です。
見てわかると思いますが、いつもの干支てぬぐいは1枚の画面として
デザインして、絵のようにして楽しめるものにしていましたが
今回は、そうではなく、くり返しのパターンになっています。
このくり返しのパターンというのは、てぬぐいではなく広巾のデザインでは、
いつもやっている事と言えばそうなのですが、
ハーフステップという手法は、ただのくり返しのパターン(四方連続)とは
ちょっと違って、今回がほとんど初めての挑戦になりました。
(学生の頃やった事はある)

ただのくり返しのパターン(四方連続)というのは、
四角い画面が、そのまま下につながっていく事です。
それに対してハーフステップというのは、
パターンの中に出てくるモチーフが半分ずれて出てくるようになり
四方連続より複雑なパターンを作る事ができます。
  ワオ 鉛筆1
↑これが、今回のハーフステップのひとつのパターン。
申年のサルには珍しく「ワオキツネザル」を選びました。
まず鉛筆で色んなポーズのワオキツネザルを
納得のいく配置に並べて、ひとつパターンを決定します。
  ワオ 鉛筆2

  ワオ 鉛筆3
↑そして、そのパターンを、てぬぐいサイズの中でくり返します。

  ワオ鉛筆4全
↑そうやって、てぬぐいサイズの中をうめきって、鉛筆は完成。

次はデザイナースカラーで色を塗ります。
  ワオ絵の具皿

  ワオ絵の具1

  ワオ絵の具2全

  ワオ絵の具3アップ
ワオキツネザルが、握っているのは好物だというタマリンドという豆。

  ワオ絵の具地
今回はバックの色も塗っておきます。

  ワオ絵の具地全

  ワオ絵の具地アップ1
デザイナースカラーでは、こんな色合いに塗っていますが
実際に色糊で染める時は、このデザイナースカラーの色合いを
目安にして、染料の混色を考えます。

次は、この、色を塗り終わった原画に
透明フィルムを重ねて、光を遮るオペークという絵の具のようなもので
1色ずつ写していきます。
  ワオ オペーク1フィルム

今回は、ワオキツネザルの体の水色と
ワオキツネザルが握っているタマリンドの変なピンク色と
バックの黄緑色(ここの写真では、まだ黄緑色が塗ってませんが。)
の3色分のオペークフィルムを作ります。
ワオキツネザルの、しましまのしっぽの紫色は
水色と変なピンク色が重なった色です。
  ワオ オペーク2
↑まずは、水色のオペークフィルムを作っているところ。
水色と紫色に見えているところだけを写していきます。

  ワオ オペーク3

  ワオ オペーク4

水色と紫色が全部写せたら、次は変なピンク色と紫色に見えているところだけを
2枚目のフィルムに写していきます。↓
  ワオ オペーク2-1横

次はバックの黄緑色だけを3枚目のフィルムに写していきます。↓
  ワオ オペーク地
これで3色分のオペークフィルム3枚ができました。

その3枚のオペークフィルムを写真のように重ねてみて
隙間がないか確認します↓
  ワオ オペーク3枚重ねたところ2
紗張りしたアルミ枠に感光液を塗って乾かし、
そこに、このオペークフィルムを重ね、感光し色ごとの版が完成します。

その完成した版の、まず水色の版から染めていきます。
  ワオてぬ1色目1

最後まで染めたら扇風機で乾かします。
  ワオてぬ1色目3

↓近くで見るとこんな。
  ワオてぬ1色目4

1版目の水色が乾いたら2版目の変なピンク色を染めていきます。
  ワオてぬ2色目1

てぬぐい地には、2色目までで完成です。
↓近くで見るとこんな。
  ワオてぬ2色目2
3色目のバックは、てぬぐい地ではなく広巾の布に染める時に
やってみようと思います。

最初なので、とりあえず色んな色の組み合わせを染めてみました。
  ワオてぬ色々1
↑水色×ピンクと水色×黄色。

  ワオてぬ色々2
↑グレー×黄色とグレー×薄あずき色

2色目も乾いたら、仕上げ作業として
熱処理(蒸し)→ソーピング→水洗い→フィックス→水洗い
の工程を経て完成します。
これらの工程は、染料の定着や色止めの目的があります。

↓仕上げ作業の後、乾いてアイロンかけたら、こんなかんじ。
写真では、わかりにくいですが、蒸す前の乾いてるところの色と
蒸した後、最終的に乾いて完成したところの色とでは
やっぱり少し違いがあります。
この色の変化があるので、絵の具のように見たまま
というわけにはいきません。
そこが染めの難しいところでもあり面白いところでもあります。
  ワオ出来上がりさえない青×さえない赤

  ワオ出来上がりさえない青×たまご

  ワオ出来上がりグレー×からし

  ワオ出来上がりグレー×薄あずき

最後の写真は、広巾の細布(さいふ)という布に
バックありで染めたところ。
  ワオ出来上がり地あり
バックに色が入ると、また雰囲気が変わります。
このバックありの広巾ワオキツネザルは、まだまだ
染めたまっていませんが、てぬぐいのほうは
とりあえず、下の↓お店に、納品しています。
目白 ポポタムさん
西荻 FALLさん
大阪 江戸堀 まま・めぞんさん などなど。

毎年、干支っぽくないデザインをしていますが
今年は、いつにもまして干支っぽくないので、
どうぞ年中お使いください。

★デザインの著作権は、みはに工房 岸本かやに帰属しています。
商用目的での素材として布を使用することや、転売に当たるような事は禁止されています。







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「花とオオカミの日々」ができるまで

現在、東林間のナツメヒロさんで開催中の「オオカミ展」に出品
しているものに多く登場している新柄「花とオオカミの日々」の
デザインから布に染めるまでをご紹介します。  
  
みはに工房は、私、岸本かやが、布の柄のデザインから、実際に
シルクスクリーン手捺染という技法で染めるまでの全ての工程を
行っています。

そんなわけで、この「花とオオカミの日々」も、
まずは鉛筆で実寸大に描いていきます。
  

  

そして、デザイナースカラーで仕上がり予定の色を作り、
塗っていきます。
まずは、水色と黄色を重ねて出す黄緑から。
  

水色と黄色も、それぞれ塗っていきます。
水色はオオカミの毛並みも兼ねるので少しグレーっぽくしています。
黄色もオオカミの毛並みにもなるので、まっ黄っ黄にはしないで、
少し黄土っぽい黄色にしています。
そして、その2色が重なると、こんな黄緑になる予定。という原画になります。
  


そして、原画ができたら、次は、原画に透明フィルムを重ねて、
光を遮光する特別な絵具オペークで水色と黄色を、
それぞれひろっていきます。
最初に水色をひろって、水色のフィルムを作ります。
つまり、黄色以外のところを、このオペークで塗っていきます。
  

黄色以外のところを、全部塗り終わるとこんなかんじ。
これで、水色フィルムの完成。
  

  

次は、同じようにして黄色のフィルムを作ります。
今度は水色以外のところを、全部塗っていきます。
  

水色以外のところを、全部塗り終わったら水色フィルムの完成です。
  

黄色フィルムと水色フィルムを原画の上で重ねてみると
こんなかんじです。
ちょっとした隙間があって、下の絵具が覗いてしまっていないか?
などを確認します。
  

  

できあがった2枚のオペークフィルムを使って、感光して版を作ります。
感光しているところの写真はありませんが、約100cm×120cmの
アルミ枠にテトロン紗を張って、そこに感光液を塗り乾燥させて、
初めて感光できる状態になります。
乾いた感光液が塗ってある面にオペークフィルムを置いて、
紫外線に当てて感光させます。
オペークは遮光するので、オペークがあったところの
感光液は感光しません。
感光せずに水で流れるので、紗の目が表れ、
色糊を通すことになります。
オペークのなかったところは紫外線により感光して紗に
定着してしまうので、紗の目がつぶれ色糊が通らなくなります。

↓下の写真は、そうやって感光してできた版を布に置いて
これから染めるところ。
この柄の場合は送りが小さいので1版の中に2版分を感光しています。
  

  

染め進めると、こんなかんじ。
  

布の最後まで行ったら、扇風機で乾かします。
  

乾いたら2色目の黄色を染めていきます。  
  

↓黄色の版を合わせたところ。  
  

  

また最後まで行ったら、扇風機で乾かします。
  

↓近くで見るとこんな。
  

乾燥後、蒸し処理(色を定着させるため)→ソーピング→水洗い
→フィックス(色止め)→水洗い→乾燥→完成!
というかんじです。
そこから、裁断しスクエアクロスにしたり、
てぬぐい地の場合はてぬぐいサイズにしたりしていきます。



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「ひつじ」てぬぐいができるまで

遅くなりましたが、来年の干支、「ひつじ」てぬぐいができるまでを、ご紹介します。

今年は「うま」で、来年は「ひつじ」。
同じ家畜だから、なんか似た雰囲気になっちゃいそうだな・・・と思って、
今回もまた色々と悩みました。悩んだあげく、なんだかファンタジーなことになりました(笑)
ざっくり説明すると、ぼーーっと草ばかり食べているひつじたちが、
ぼーっとしているあまりに、いつの間にか、ふわーっと浮かんで、
空にのぼって最後には雲になっちゃったっていう私の思いつきファンタジーです。

いつものように、まずは実物大で鉛筆で下描きを。
  ひつじ鉛筆全体

  ひつじ鉛筆上

それから、デザイナースカラーで彩色。
とりあえず、空の水色と黄色、水色の上に黄色が重なって、
草の黄緑ができる予定で、その3色に塗り分けていきます。
  ひつじ絵の具1

  ひつじ絵の具完

彩色が完成したら、次はオペーク。
まずは水色のオペークフィルムを作ります。
透明フィルムに、黄色以外のところ(水色と黄緑に見えているところ)を写していきます。
  ひつじオペーク青

次は黄色のオペークフィルムを作ります。
今度は逆に水色以外のところ(黄色と黄緑に見えているところ)を
透明フィルムに写していきます。
  ひつじオペーク黄

そして、水色フィルムと黄色フィルムが完成。
  ひつじオペーク2
右が水色フィルムで、左が黄色フィルムです。

そして、このオペークフィルムを使って
感光液を感光させて版を作ったら、いよいよ染めています。

まず1色目。
  ひつじ水1色目

  ひつじ水色違い横
水色違いで試染中・・・

1色目の水色が乾いたら、2色目の黄色を染めていきます。
  ひつじ水色違い版置き

この水色×黄色では、昼間の光がキラキラしたところを表現したかったので、
そのイメージに合うような水色と黄色の組み合わせを色々と研究しました。
研究というのは、キラッとした黄色にしたいけど、
キラッとさせすぎると、重なって見えてくる黄緑に悪い影響があるかもしれないので、
黄緑もいいかんじで、黄色も、それなりにキラッとしていて・・・という
ちょうどいい具合の黄色と水色を混色で見つけ出すということです。
  水×黄色の研究

さんざん研究した結果、下↓の配色(水色と黄色の組み合わせ)に決定しました。
  ひつじ昼1色目

  ひつじ昼2色目
こんのくらいの水色と黄色が、最初にイメージしたかんじに一番近いだろう・・・という事です。

それから、この「ひつじ」てぬぐいは、色違いとして、夜バージョンも考えました。
青も黄色も濃くして、夜空に星がキラキラしているところを表現しました。
  ひつじ夜1色目

  ひつじ夜2色目

色違いによって、昼と夜の違いを表現しようと思ったのは今回が初めてでしたが、
作者的には、なかなかうまくいったんじゃなかな?という出来に仕上がり満足しています。

  ひつじてぬぐい 広げたところ
夜と昼、並べてみるとこんなかんじです。



「ひつじ」てぬぐいは以下のお店で購入いただけます。
チェドックザッカストア(「12月、宝箱と宝物」展 会期中12/28まで)  蔵前
FALL  西荻
ブックギャラリーポポタム  豊島区
spica  大分別府
明後日(12/20)、新しい場所でオープンする まま・めぞん  大阪江戸堀



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浴衣地が染まるまで

今日は、新柄「花づなにかこまれて」と「花と虫のワルツ」で浴衣地が染まり上がるまでをご紹介します。

まずは、柄を考えてデザインするところから。
  花づな鉛筆

  ワルツ鉛筆
今回のデザインは、学生の頃、紅型の技法で染めた「夢」という柄がおおもとになっているのですが、
そのデザインも、こんなかんじに丸紋でした。
今回は、その時と違ってシルクスクリーンなので、技法の違いや、1反染めるという都合に合わせています。

先にできたのは「花と虫のワルツ」。
モチーフをどうしようか?などは、浴衣と言われて、一般的に浴衣らしいのは
みはにらしくないと思って、みはにらしく身近な植物で、夏を意識しつつ、虫も登場させたいな。
というようなかんじで考えました。

そんなかんじで、面積を埋めていき、そのかんじに合わせるかたちで
「花づなにかこまれて」ができました。
2作目は動物でいこうと。

それと、今回は、浴衣地ということで、浴衣というのは1度に1反(12メートルを途中で切らずに続けて)
染めなきゃならないので、いつものように2版3版重ねて多色で表すのはリスクがあったので、
1版だけで、充実した満足のいくデザインをしよう。というのが目標でした。

そんな、もろもろを合わせて考えて、今できる一番いいところまでもってきたら
こんな仕上がりになったというかんじです。

  花づな絵の具
 
  ワルツ絵の具
いつものようにデザイナースカラーで彩色し。

  花づなオペーク

  ワルツオペーク
それを、透明フィルムにオペークで写し。

  感光後
感光して、版を仕上げ。

そして染めていきます。  
  ゆかた染1

  ゆかた染2

  ゆかた染アップ

  ゆかた染長さ
 まず1回目を最後まで染めて、それを乾かします。

  ゆかた巻き
1回目に染めた分が乾いたら、それを巻き取っていきます。

  ゆかた染巻き取り後版
そして、そのまま、つなげて続きを台に貼っていきます。

  ゆかた染3巻きとり後
そして続きを染めていきます。

  ゆかた染つながり
続きを染めていくと、こんなかんじで、今まで染めたところと今染めたところとに
これだけの色の差が表れます。
これは、ただ、乾いているか、まだ濡れているかの違いなのですが、
染料によっては、色味まで変わってくるものもあります。

  ゆかた染最後
このかんじを繰り返し、3回染めると1反の最後まで染めることができます。

いつものように1回染めれば染め終わるものとは違って、乾くのを待つ待ち時間が生まれるので
1日がかりの大仕事です。

  ゆかた蒸し前
染め終わったら、不織布に巻いて、仕上げの作業として蒸していきます。(色定着のための熱処理)

  ゆかた洗い
蒸し終わったら、洗って、

  ゆかたソーピング
ソーピングという作業をします。
ここまでくれば、洗って絞って出来上がりですが、蒸しから、ここまでの作業が、
これからの季節は暑くて大変な作業です。

  ゆかた干し
洗って絞ったら、干して乾かします。
1反もあると、ソーピンも洗うのも干すのも、一苦労です。
  
  4反
1柄につき2色で、4反仕上げました。

今回の展示では、この浴衣地のご注文をお受けしています。
みはにらしい、他にはちょっとない柄の浴衣で今年の夏を過ごしてみませんか?

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最近の制作 新柄デザイン

久しぶりの更新ですが、ここのところずっと3月の展示(新宿伊勢丹)のために、
ひたすら染めていたのですが、必死すぎてブログもfacebookもなかなか更新できず・・・
染めまくってる様子は、もう少ししたら、facebookでまとめてアップしようかなと思っていますが。

ここでは、その染めまくった後に、
その次の展示に間に合わせるために昨日まで必死にやっていた新柄制作の様子を・・・

まずは、こんな柄で洋服ができてたらいいな・・・という想像で。
  小さい花鉛筆
まずは、鉛筆で下書き。
いつものかんじからしたら、とてもシンプルでおとなしいデザインです。
いつもと違った、そういうかんじをあえて目指したのですが、
いつもと違うと、なかなかいい調子がつかめず最初が苦労しました・・・
目指したところに到達できているか、染めてみるまで心配です。

  小さい花色①
そしてデザイナースカラーで彩色。

  小さい花色②

  小さい花色③完成
3色で色分けし、彩色はこれで完成。
オオイヌノフグリ、カタバミ、ドクダミ、ハルジオン、タビラコ がモチーフです。

  小さい花オペーク
そして、透明フィルムにオペーク。
タイトルは、まだ考え中・・・

そして、もう1作。
  木々鉛筆
こっちは、木がモチーフ。
木がいっぱい生えてるところがやりたくて。
普段から、木を登場させることは結構ありますが、動物と一緒だったりすると
なかなか木がいっぱい生えてる様子を思う存分表現できないな・・・という思いがあったので、
今回は、「木」がメインのデザインを、まずは2版で考えてみました。
これも、いつもと違うかんじでやったので、
想像通りになっているか、染めてみるまで心配です。
染めてみて、想像以上の何かいい雰囲気になっているといいな・・・

  木々色①
鉛筆の次はデザイナースカラーで彩色。

  木々色②完成
木の種類とかは、あまり考えず、なるべくシンプルな形で分割したつもり。
ですが、結構細かくなっちゃったかな。

  木々オペーク
そして、オペーク。
これも、まだタイトルは考え中。

これから、また大急ぎで紗張りして感光を
2柄分、全部で4版やります・・・




  
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